2006年11月06日

サワグルミの歴史

■「サワグルミ」という木をご存じですか?うちの町では「カァグルミ」とも呼ばれています。
■カァグルミの「カァ」とは川の略なのでしょう。その名の通り、沢沿いで数多くのサワグルミと出逢えます。種山の森でも例外ではありません。

■サワグルミを見上げると、すくっと幹を伸ばして立つ姿に、ついつい自分の背筋も伸ばしてしまいます。

開葉の頃

川に寄り添って

秋に向かう頃の姿

■さてさて上の写真は、町内の様々な場所で撮ったものです。共通する「姿」にお気づきでしょうか?
■おまけで、種山の森の写真を。

サワグルミの幹

サワグルミの幹

■そう、同じ場所から数本の幹を立ち上げているのです。
■実は・・・・この姿から、サワグルミの歴史が偲ばれるのですよね(^^)

■複数の幹を生やしたサワグルミの根元に近づいてみます。

サワグルミの根元

■ちょっと分かりにくいかもしれませんが・・・・幹の根元が円を描いて膨らんでいます。
■この円は、このサワグルミがかつて伐られた跡、切り株なのです。
■現在に生えている幹は、昔の切り株から芽を出して育ったもの。切り株などから、将来に幹となるような新しい芽を出す性質は、「萌芽」や「ひこばえ」と呼ばれます。広葉樹に広く見られる性質でもあります。

■数本の幹が一箇所に集まって生えるサワグルミは、切り株から複数の芽が出て幹に成長した姿なのです。

■かつて日本の里山では、この切っても生えてくる木の性質を利用して、繰り返し木を利用していたそうです。その代表が、炭焼きの材料を採った「薪炭林」です。
■炭焼きをすることが少なくなった今でも、少ない面積ながら薪炭林は残っています。切り株から複数の幹が成長するので、時々、幹の数を減らす伐採を行っています。

色づく雑木林
▲色づく雑木林。かつてはこの様な雑木林で盛んに炭焼きが行われていたとのこと。紅葉の「色」から、この森にはナラ類が多いと思うのですけど・・・・

炭はコナラ
▲炭の材料は、第一にコナラ、第二にミズナラ、その他は雑。かつて炭焼きを生業にしていたおじいさま方は決まってそう語ります。ナラ類は炭の材料として優秀だった上、萌芽する力も大きいため、薪炭林では周期的に伐採が繰り返されていたようです。炭焼きツアーからの一コマ。

■話をサワグルミに戻します。町内のいたる所で、数本の幹が寄り添うサワグルミによく出逢います。ということは、かつてサワグルミが伐採されていた証拠。
■60年以上、山作りに携わってきたおじいさん曰く、「昔は、マッチの軸木にするためにサワグルミは高く売れたんだよ」。今でこそ、マッチを使うことも少なくなりましたが、かつては、マッチの軸木にするためにサワグルミを数多く伐っていたそうです。
■なぜサワグルミがマッチの軸として有用なのかは、教えてもらったけど忘れてしまった・・・・いつか補足しますね(^-^;

■サワグルミが寄り添う姿は、マッチの軸木として使われた証拠。木の姿からサワグルミと人との関わりを想像できるなんて、ちょっぴり面白いと思いませんか?


【本ブログ内の関連記事】
■種山ヶ原樹木図鑑>サワグルミ

ラベル:サワグルミ
posted by happyisland at 23:52| 岩手 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 暮らしの中の自然 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
happyislandさん、こんばんは。
ちょこっと更新が続いて嬉しいな♪

サワグルミ、立ち姿が良いなぁ。綺麗な木ですねぇ。
ひと株で林になってるみたいなところが良いです。(^^)

雑木林を利用する知恵のいっぱい詰まった「薪炭林」♪
素敵な木とのつきあい方ですね。
炭って、すばらしい文化ですよね。
もっと利用されて良いような気がします。

楽しいお話ありがとう。
今度、サワグルミのどこがマッチの軸に適していたか
聞いておいてくださいね。(^^)ノ
Posted by はもよう at 2006年11月07日 21:50
*はもようさん*

いつもコメントをありがとうございます(*^_^*)

そうですよね。炭って、すごいですよね。
炭窯であれば、化石燃料由来のエネルギーも使わないですし、単位体積あたりのカロリー数も抜群に高いですし。究極のエネルギーだと、個人的には思うのですけど。上手な使い方があるといいですね。お隣の陸前高田市の生出地区では「木炭発電」に取り組んでいるようです。

なぜ、サワグルミがマッチの軸に適しているか・・・・また聞くのを忘れてしまいました。

おじさま方に聞いたら、ご報告しますねm(__)m
Posted by happyisland at 2006年11月14日 01:02
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